高校生になると、一つ大きな壁を越えたという自覚が生まれる。
それと同時に、小学校や中学時代と比べて物理的に家から遠くなる。
生まれ育った「棲家」から離れるわけだ。
それは一歩大人になった感覚を得るか
それは少し親の目から離れた自由を得た感覚を得るか
どうだろうか。
それは間違いなく「大人の階段」をのぼる上で大事なことではある。
しかし
それが「やるべきことをやらない」「自分の裁量が大きくなった」と勘違いすることになってはいないだろうか。
君たちは「過程」「途中」の只中にいる。
そして大学時代を経て、社会に出る。
そこではお金と引き換えに、自分がやるべきことを求められる以上の精度でやらなければならない。
やり続けなければならない。
こう書くと、将来にネガティブな感情を持つかもしれない。
しかし
そうではない。
自分のやるべきことをやった時、それが予想を超えて評価されることがある。
それに賛同し、協力してくれる仲間もいる。
そしてそのやるべきことが、次の「卵」を産み、生まれ、成長していく。
そんな社会に出て、楽しんでいく時に
今、高校生の時に「自由だからやりたいことだけやりたい」という経験はプラスになるのか、マイナスになるのか。
よく考えるべきだ。
あ、そうそう。
これだけは言っておく。
君が自由を履き違え、やりたいことだけをやっている今この瞬間
毎日きっちりやるべきことを積み重ねている子たちは間違いなく存在していて
その子たちと同じタイミングで君は「社会への扉」を開くんだ。
残念ながら、そういう子達に君が勝つ可能性は
ものすごーく薄いよ。