もともと今の松江塾は、我が息子「ゲラお」のために作った塾だ。
この業界で３０年
結婚するずっと前から働いていて
「結局自分の意志で頑張る子じゃないと伸びない」
ということを常々感じてきた。
みんな自分の経験でも、頭で考えてもそんなことは分かっているのだが
やはり「受験」という期限付きの仕組みの中で「そうは言っても…」という思いが先になってしまうのだろう。
しかし
僕はそこでぶれたくなかった。
受験がどうのこうの、とか
良い大学へ行けば！、とか
そういうことはぶっちゃけどうでも良く、
ただ自分の意志と行動で楽しく充実した人生を我が子が能動的に生きていくには何が必要かを考えたんだ。
「自分で考えなー」
「自分でやってみなよ」
「知らんがな、自分のことでしょ？」
そう言い続けた。
もちろん、そこにはタッグを組んで「やるべきことは必ずやらせる」という我が天使の管理があってのこと。
「自分でやるべきことはやらねばならない」
という価値観を植えつけ、それでもまだ自己管理が弱い時は鬼管理でサポート。
そういう感じか。
高校受験は浦和高校を受験。もちろん、松江塾で学んだから、自分で考えて自学。
落ちて栄東になっても全く問題なかった。栄東も当然良い高校だし。
大学は一橋大学を受験。ギリギリになって「一橋にするわ」と聞かされた。
落ちて浪人して東大受かるんだろーな、と本人も家族も思っていた。
大学に入ってからも、なぜか？妙に毎日勉強。
なんちゃら会計学とか
なんちゃらマネジメントとか
レポートだー
課題だー
と言いながらも全く辛そうではなく。
ちょうどコロナでオンラインメイン。
一橋大学はいまだにオンライン受験が多い多い。
結局大学なんて、合計で１ヶ月もキャンパスには行ってないんじゃないかな。
そして就活。
どこの企業を受けるとか、今何次面接なのか、とか
たまーにポツポツと言ってくるくらいで
ほぼいつも通りの会話をきゃーきゃー。
結果として、どのランキングにもトップ１０に入る企業にするりと内定。
いわゆる就活でいろいろ聞くようなテストとか訪問とか、ほぼ無し。
面接では雑談メインだったそうで。
そして今、もう頭は「仕事で何が学べるか」という期待を口にし、
入社予定の企業の人に問い合わせて事前に何か学ぶ方法を知り、
動き出したようだ。
面白いのは、今のところ定年までそこで働くとかちっともノープラン。
ただ「その仕事で何が学べるか」ということしか頭にないようだ。
この先のゲラおの人生がどうなっていくのか
僕にはちっとも分からない。
ただ一つ言えるのは、
自分の意志と判断と行動で進む力を身につけた者はマジで強く、楽しそうだ。
ということ。
前にも書いたかもしれないが、ゲラおがなんでそんなに自分の意志で頑張れるのか聞いたことがある。
そしたらこんな答えが返ってきた。
「確かに面倒くさかったり嫌だなと思うこともある。でもそういう時、「後で本当に後悔しないか？」と自分に問うと覚悟が決まる。だから動ける。」
我が息子ながら尊敬したよね。
もう、僕が願って作った仕組みなんて、とっくに出ていって、今は自分で歩いてるってことなんだろう。
一体、どのタイミングでそうなったのかは分からないが
最初の段階で踏み出した道が間違っていなかったことだけは断言できる。
