僕ら塾講師は、熱心であればあるほど
「自分の力で生徒を変える」「伸ばす!」
と意気込みがちだ。
そして保護者はその努力の様子を見て
「この先生はうちの子のために一生懸命やってくれている」
と思うのだろう。
しかし
子供はそう簡単に変わるものではない。
特に勉強という、子供にとっては嫌なものを
僕らの働きかけで好きにさせ、自らやるようになるなんて
ほぼ不可能と言ってよい。
逆に
たった一人の先生の一日数時間だけの働きかけで我が子が変わるなんて
とんでもなく恐ろしいことではないだろうか。
洗脳か?
外科手術でマイクロチップでも埋め込まれたか?
怖い怖い…
そんなん、怖すぎるわ…
子供はね
「変える」「伸ばす」←他動詞
んじゃなくて
「変わる」「伸びる」←自動詞
んだよ。
子供を「変える」ことができるのは、
それこそ毎日何時間もへばりつくように一緒にいて、
寝食を共にし、
完全にシンクロした状態で自分と一緒に少しずつ力を加えて変えていく感覚がないとね。
そうだな…
盆栽の枝を針金で少しずつ曲げていくような感じ?
子育てしたことがある人なら分かる感覚だと思うんだけど。
となると、やっぱり僕らには子供を「変える」ことは無理。
まず、このスタートラインに立たないと、何も良くはなっていかないんだ。
そして、そのスタートラインに立ったら
子供が「変わる」には
何が必要かを考える。
続く