日本人だから
日本語は話せる。
書かれているものも、ある程度不自由なく読める。
語彙力に差があるとは言え、幼稚園児と高校生ほどの差なんてない。
詳しいジャンルと疎いジャンルがあるのも当然だ。
興味関心と大きく関係があることだし。
国語の文章問題、横に張り付いて噛み砕いて読んでやり、内容を脳みそに届け、問いも噛み砕いて聞いてあげる。
すると、結構な正答率で答えられる。
だから国語の文章題で点が取れないのは、その張り付いてやってあげる時の「読み方」や「答え方」が分からないだけでは?と思うんだろう。
確かにその側面はあるよ。
慣れ
の問題と言ってもいい部分ね。
でも、僕は30年以上見てきて思う。
国語の文章や問題って、他の科目以上に「よし!」という立ち向かう覚悟が大きく必要な科目だと。
自分の頭の中にない知識、ストーリー、意見
そういうものをまず受け入れないといけない。
まさに「未知の世界」に踏み込むような感覚に近いだろう。
書かれているのは慣れ親しんだ日本語の文字だから、まさかそんな「未知」という感覚はないだろうが。
でもタイトルも内容も分からない映画を、たった一人、映画館のシートに座って見始める時を想像してほしい。
結構な緊張ではないだろうか。
まず2時間先までの予定を確認!
ポップコーン!
コーラ!
そして、トイレもバッチリだ!
こうやって、準備を整えていざ!スタート!
こんな感じは最低限必要だよね。
国語って、日本語であるが故に生徒たちの心の準備がそこまでできてない。
だから襲ってくる「誰やねん」「なんやねん」のストーリーや説明、意見に頭と心がついていかない。
だから受験期の最後のほうで、国語って爆伸びすることが多いんだ。
その頭と心の準備ができて、覚悟も決まるからね。