前にも書いたが、今中2から中1に移動する子達が多い。
理由は「授業についていけない」という一点である。
今年から松江塾は「進級判定」という生制度が加わり、中1で中学3年間の英文法を学び終え、
それが「ほぼ」理解でき、定着した者だけが中2に上がる
という仕組みになった。
おそらくこの仕組みを採用してる塾は日本中見てもかなり少ないのではないか?
と思う。
入塾テストなんかでフィルターをかけている塾は多いが
僕はその段階では全員に等しくチャンスを与えたい。
そしてしっかり聞いていればかなりの学力層の子達にまで英文法が理解できるよう、噛み砕いて平らにして、楽しく分かりやすく授業を作っている
つもりである。
この「しっかり聞いていれば」というところも、いろんな先生が同じようなことを言う。
ちゃんと取り組めば伸びるやり方
真面目にこれをやれば成果は出る
ダイエットとかも同じよね?
この3セットでOK!一日10分だけ!3ヶ月続ければあなたにもくびれが!
うん、確かにそうなんだろうけども
3ヶ月って、続ける人ほとんどいないんだよ。
そういう謳い文句と「しっかり聞いていれば」というのは、同じようなものなんだ。
だから「しっかり聞く」ということも大切な所作として伝える。
そしてさらに、自然としっかり聞くように、聞きたくなるように言葉を選んで授業をする。
こうやって生徒達の頭の中に「英語」という、日本語と最もかけ離れたところにある言語を体系化して理解してもらっていく。
そして、それを確認するための進級判定なんだ。
それを乗り越えた中2は今、完全に高校入試の長文やマジ魔単語を盛り込みまくったオリジナル長文に取り組んでいる。
昨日の毎日シリーズはこれ
英文和訳と和文英訳
どちらも「なんとなく」中学英語を学んできた高校生の大部分が完答できないだろう。
それを中2も解いている。
ああこれは最上級だな
ああこれは使役動詞と原形不定詞だな
ああこれは不定詞構文だな
ああこれはso that構文だな
ああこれも不定詞構文だな
日本語を読んですぐにそれが出てくるように。
これが明確にできている子達が今の中2授業をすんなりと吸収できているわけで
それご無理ならちっとも理解できず苦しいだけなんだ。
英文法って、実は「なんとなく」の理解でも前に進める。
日本人が国文法を理解してなくても大丈夫なようにね。
でも、特に高校入試や高校英語、大学入試ってなると
この「なんとなく」がことごとく通用しなくなるんだ。
もう、そういう理解の子達を取り除くために意図して作問されてるわけでね。
If I had met you back then, I would have been studying harder.
高校生の時に、みーんな殺される文だ笑
もう、わけ分からんってなった記憶
あるよね?
もしなった記憶がないなら
その時はもう英語の授業中は幽体離脱していたか、
まだ体力任せに形と意味を覚えきったか、
ではないか。
もちろん、後者だとしても常に不安は付きまとったとは思うがね。
あの時のあの辛い状態
もちろん僕も経験者だ。
幼少期から英会話を習わせてもらって、それこそフレーズモンスターみたいな状態で中学生になり、定期テストは教科書暗記で乗り越えまくったわけで。
冗談みたいな話だが、三単現の理解が腑に落ちるレベルになったのは高校一年生だったから笑
本当ならフィルターはかけたくない。
そりゃそうだ。
一緒に学び始めたチームメイトだから。
そして理解できない子、定着しない子が出てる時点で僕の授業や仕組みの敗北とも言える。
だから毎年それらに磨きをかけ続け、改良していかないといけないんだ。
松江塾は塾なので、明確な目的がある。
その目的を達成するために苦渋の決断、判断をしないといけない。
それが進級判定だ。
今年の中2はこの仕組みを年度の途中で作り、告知した。
だから判定の基準もかなり甘くしてしまったんだ。
やっぱりみんな一緒に進級させてあげたかったからね。
それが今になって、「定着前提」の授業になり、ついていけない!ってなってるんだろう。
でもね
大丈夫だからね。
今中1に戻ってクラス移動しても、夏休みに入る前には学校の中2内容に追いつき、抜き去っていくから。
納豆英文法を学び始めた小5が、まだボッコボコにやられた問題も、2年目2回目の小6が華麗に正解していくように
同じことを繰り返し学べば理解度は格段に増すから。