各地でちょっとした事件が起きている。
それは
公立高校の著しい低倍率化
である。
いわゆる「公立トップ高」ですら、「1.02倍」なんていう二度見をしたくなるような数値。
特に地方の都道府県で顕著だ。
これ、短期的局所的には飛び跳ねて喜んでいる子達の姿が見える。
そりゃそうだ。
ほぼ落ちない
んだからね。
ずっと憧れてきたあの高校
出願してドキドキしていたら、ついに発表された倍率が
1.0倍
とか
0.98倍
とかだったらどう思うか。
そりゃー嬉しいに決まってるよね。
でもさ、これ
来年は?
これまでの流れなら、次の年は跳ね上がるはずだ。
しかし、極端な少子化と私立高校の無償化。
たとえば今年「1.02倍」だった公立トップ高が来年「0.97倍」になり、その翌年は「0.95倍」になったとするよ。
たとえば今年、新中1になる子達
中1の2月に憧れの高校の倍率が「0.97倍」
中2の2月に憧れの高校の倍率が「0.95倍」
ってことよ。
そして自分が受験生になったとき、どう?
その地域の中3の人数は毎年減り続けていて
いろんな模試とかの状況から今年も憧れの高校の倍率は同じような感じになりそうだって分かった時
何が起きる?
「今年もまあ、出願すればほぼ受かるだろう」
ってなるよね?
それはそれは、親にしてみても「安堵」だろうよ。
あの高校に、ほぼ落ちる可能性なく入れるわけで。
たとえば埼玉で考えてみてよ。
川越高校
埼玉県でもトップクラスの進学校だ。
その倍率がここ3年間で
1.02倍
0.97倍
0.95倍
こんな感じに。
いやいや、今年は他のところを受けそうな子達が川越高校に流れてくる?
とか思って浦和高校の倍率を見ると、ここ3年間で
1.11倍
1.06倍
1.01倍
大宮高校は?
1.21倍
1.05倍
1.08倍
という感じの推移。
超人気高の市立浦和は?
1.52倍
1.34倍
1.25倍
うーん、こ、これは…
やっぱり今年も低倍率なんじゃないか?
って思うよね?
こんな未来予想を適当にしても、
「なんて素晴らしい未来なの?」
とか思うよね。
でもこれ、とんでもないことが起きてるって分かってほしい。
なぜなら
中高一貫の子達との差がどんどん広がってる!
ってことだからね。
え?だって、倍率が下がれば実質的に高校受験がない状態になるわけで同じでは?
とか思うでしょ。でもね
中高一貫の子達は加熱している中学受験を乗り越え、公立よりも1年間前倒しになるようなペースで学習が進む。
同じ学力層の子達が同じ目的に向かって整えられたカリキュラムの中で計画的に学んでいく。
高2の終わりまで。
そして高3になる前に大学受験の試験範囲を学び終え、高3の1年間は大学受験に特化して学校一丸となって突き進む。
評定平均の高い子は総合型や指定校の推薦を狙うことだってあるだろう。
みんな、これまでの学びの中で自分の向き不向きや能力値についてはわりと分かってるし、判断するための時間もある。
それに対して公立中から公立高校受験組はどうか。
受験なしで公立中学に進む。
中学内容を3年間かけて学び終え、そしてほぼ落ちない公立高校受験をする。
倍率が「1.0」に近い数値になることは中1あたりでもうほぼ見えてる。
だから「落ちるかも」という危機感はほぼない。
自分よりも遥かに成績の低いあいつも同じ高校を受けるのはちょっと嫌だが、
この低倍率ならあいつも同じ高校か…
なんて思いながら無事高校受験を通過。
もちろんあいつも合格。
え?あいつも同じところ?嘘でしょ?数学なんて方程式もできないあいつが?
ま、まあいいか。
憧れの地域トップ高に入れたわけだし。
そして高校の授業が始まる。
え?そんなことも分からないの?
マジか、英単語スカスカじゃん
これで授業成り立つのか?
案の定、追試の嵐
みんな大丈夫か?
まあ、でも同じ高校の同級生だしな!行事は期待通り楽しいし!
なんて感じで高校3年間かけて大学受験範囲の学習を終える
いや、実は終わらないまま受験を迎える科目もある笑
と、こんな感じ。
さて
大学受験の結果はいかに…
すごく誇張した感じがする?
でもね
これ
もう地方の都道府県では実際に起きてることだから。
現実に数字として出てるからね。
例えば丸亀高校
1.02倍
あの丸亀高校だよ?香川県トップの!
いいなぁ…
って思う人も多いよね?
あの丸亀高校、定員280人に対して出願者は286人!
おいおい…
ってなるよね。
来年、再来年、そしてその次の年…
どんどんいろんな数字で顕著になってくるよ
もう人口推移から見て確定で。
こうなると、もう塾としては高校受験なんてマジでスルー。
もう、中2の段階でその高校に受かる学力身につけて
さっさと高校内容の学習にシフトしていかないと。
すでに新中3からは高校部に飛び級する子達が出てきてるよ。
その地域ごとによって状況が違うから、それもありだよね。
さあ、もう僕ら親世代が大きく常識の感覚を変えないと。
本当に人口減社会を肌で感じる時が来てるからね。