まず大前提として、我が子の「人が与えてくる情報への欲や渇望」について観察してほしい。
テレビでもいいし、YouTubeでもいい。
何か「言語化されたり視覚化されたりする情報」に対して、どれだけの前向きな欲があるか。
それ何?
どういう意味?
どうなってるの?
なんで?
みたいな「情報くれくれ」的な発言の多さも判断材料になるだろう。
自分の言いたいことだけを言ってくるのではなく、「情報を欲しがる」という傾向がどれだけあるか。
そしてその情報を得た後で、咀嚼し、楽しみ、新たな疑問や興味を持つかどうか。
「あの車何?」
「あれはフェラーリっていうイタリアの車だよ」
で会話が終わらない。
「高いの?」
「めっちゃ速そうだね」
そんな感じで「興味関心」の枝葉が伸びるかどうか。
その「情報への欲や感度」を%で表すとしよう。
例えば100%、90%、70%、40%
色々だろう。
また分野によっても違ってくるのが当然だ。
オールジャンル、全てにおいて100%な子などいないはずだから。
でも、特定のジャンル云々に関係なく
「人と話すこと」
「人の話を聞くこと」
「会話のやり取りをすること」
ということに対する能動的な意欲だと思えば、ある程度その子のそれを%で統一的に表すことは可能だろう。
さて
次。
学校の授業についての考察を。
僕は生徒たちの前に立ち、話す。
情報を伝える。
その時、話している僕を目で見ている時間には生徒それぞれに明確な差が出る。
20分間話していたとしたら、その全てにおいて見てくれているか
18分、つまり90%の時間こちらを「見て」いるか。
それもまた%で表すことが可能だ。
そしてここから本題に入る。
授業が終わった瞬間、その子の授業の理解度や定着具合は
前者の%
つまり、
情報というものに対する意欲や関心を表した%に
後者の%
つまり
その情報を発している人をどれくらい見ていたかの%を
かけて見てほしい。
そう、掛け算だ。
100%×100%であれば100%、つまりその子は授業が終わり、教室を出た瞬間にとっ捕まえて
授業内容について聞くと、全てをその場で言語化して再現できるだろう。
80%×80%なら?
結構いい感じだと思うかもしれないが、64%である。
そうなんだ。
それが現実。
30%×30%なら?
9%
だよ?
いや、いくらなんでもそれは・・・
って思うかもしれないが、これはかなり正確に説明できていると思う。
松江塾の保護者の方
試しにやってみたらいいよ。
授業をリアルタイムで覗き見し、その授業でやったことを何個か
帰ってきた我が子に聞いてみたらいい。
この現実をモロに体感できるから。
これ、この先にも続く話でね。
先生の言語化情報に対して欲があり、目で聞く時間の長い子は
授業の段階での理解度や定着度がかなり高い。
だからテスト前って、そんなにハードな勉強が必要ないんだ。
親単科に出てきた東大生などが、テスト前の反復勉強を嫌う理由がまさにこれ。
もう必要ないって分かるんだ。
すでに理解していて、定着までしてるわけで。
クラスでも頭のいい、勉強ができる子がよく言う言葉
「え、でもそれ授業聞いてれば大体わかるよね?」
これがまさに今書いてきたことの証明だ。
上記の計算で出された数字が64%の子達
この子達はテスト前に残りの36%を埋めないといけない。
そこに「塾」が登場する。
徹底反復
鬼管理
宿題
テスト
そういったもので必死に36%を埋める。
でも、この最初の数字があまりにも低いと当然限られた時間では埋まらない。
それが定期テストで50点、60点なんて点を取って来る子達の正体だ。
塾に行かせてるのに・・・・
ってやつね。
そもそも、初期情報の量も質も違うんだよ。
さあ、こうやって書いてくると
何が大切なのか
これが見えてくるはずだ。
最後に繰り返す。
あまりこれを根拠にしたくはないが、僕は30年以上現場で勉強できる子、できない子を見続けてきた。
教室の前から。
その子達の目を前から見ながらね。
その僕が断言する。
上記内容は、概ねかなり正しいと。