うむ
親にとって我が子の卒業式というものは
なかなかに複雑なものである。
久しぶりに来たスーツのお腹がキツくてびっくり
とか
コートを着ていくかどうするか微妙すぎて悩ましい
とか
そういうヘンテコな気分の中、我が子はちっとも式典に臨む雰囲気すらなくてビビる。
普通の登校。
でも、親からしたら間違いなく「節目」であることは間違いない。
あ、最初に言っておくよ。
明日からは、無限にダラけ、遊び呆ける我が子にイラつきマックスの2週間
だからね笑
でも、それは明日からの話。
卒業式は、少し小さくなった制服に身を包む我が子の背中をしっかりと見てほしい。
子供は常に「自分の歩くべき道の先」を見ているんだ。
その視界に残念ながら「親」はいない。
親の記憶の中の子供は、常に自分を見て
「パパ!」
「ママ!」
と言っているだろうが、中学卒業ともなればもはや「主体」は完全に出来上がっていて
野望
期待
不安
戸惑い
そういう色んな感情を抱き込んで、子供は「前」を向いているんだ。
だから親が見れるのは、その「背中」だけ。
しっかりと背中を見て、我が子が今の何を見て、何に向かって進もうとしているのか
それを想像してほしいんだ。
そうだな
まだあなたの子供が小さかった頃
公園に行き、好奇心の赴くままにいろんなところに目を向けて歩き出し、近づいていく姿。
あの頃は何かを見つけるたびにあなたのほうを見ていたはず。
「ママ!ちょーちょ!」
とか
「ママ!すべりだい!」
とか言って、いちいちこっちを見てはいなかっただろうか。
「そうだね、蝶々だね。黄色いね」
「うん、滑り台。やる?」
その度に答える。
いちいち話しかけてくるから少し面倒くさいくらい笑
でも
もう
あなたの子供はあなたを見ない。
「ねえ!卒業証書もらったよ!」
「ねえ!今日で卒業だよ!」
なんて言って、あなたの方は見ないんだ。
残念だけどね。
でもね
そんなムカつくくらいこっちを見ないあなたの子にもね
ジワっとさせる方法があるよ。
その背中にそっと手を置いて
言ってあげてほしい。
「卒業、おめでとう。もうこんなに大きくなったんだね」
と。
面と向かって言われたら、子供は気まずくって素っ気ない態度をとるだろうけどね。
でも
背中を触れるあなたの手には
間違いなくあの頃いつも握ってないと不安だったあなたの手の温もりを
感じてくれるはずなんだ。
あー、背中に抱きついちゃってもいいかもね🎵
みんな、卒業おめでとう。