単純な話だ。
多分、ほとんど全ての人が聞いたことがあるのではないか?
50メートル走で好タイムを出す方法を。
最後の最後、ゴールの時にもう1メートル先にゴールがあると思って走れ!と。
人間は目標を設定すると、そこをゴールと思って頑張る。
ゴールが見え、あと5メートル、4メートル、3メートル、2メートル、1メートル
設定したゴールが近づいてきた時は
「最後の力を振り絞る」
なんて言葉と意識に満たされる。
そして、いよいよゴールまで数センチ
あと身体を前に傾け、その勢いでゴールテープを切ろうとする。
その時、すでに身体を前に出す力はない。
惰性
なのである。
僕は英語初学の子達にアルファベットを教える時に、
「全部覚えなさい」とは一言も言わない。
「超綺麗に書きなさい」
と言うだけだ。
するとどうだろう。
生徒達はいとも簡単に覚え、意識は「丁寧に」「綺麗に」ということに向く。
もし覚えることにゴールを設定したら、
1割くらいの子は覚えない。
さらに覚えた子達の字も汚い。
松江塾の子達は中学に入ると、英語の先生から同じ言葉をかけられると言う。
「もしかして、松江塾行ってる?」と。
それくらい、松江塾の子達の書く英語は文字が綺麗なのだ。
目標は、本当に達成したいところの数歩先に設定。
これが大事だ。
受験における学力で言うなら、赤線が到達したいライン。
黒い線の三角は蓄積した学力。
そこがゴールだと思うと、努力の先端だけが届けば良いと思うのが人間。
そこに到達した時、積み上げた学力はゴールラインに「点」で接している。
しかし、ゴールを数歩先に設定すると
こうなる。
積み上げた学力は合格ラインを遥かに越え、受かるか落ちるかで見れば
確実に受かる
という状態になるではないか。
僕がブログで何度も書いたり、生徒達に伝えたりする言葉
「高校に入ってからのことを考えろ」
というのは、まさにこれのこと。
これは何も、受験前から数1や数Aをやれ、と言っているわけではない。
「自分次第」という、ほぼ放置環境に晒される高校での学習環境において勝つ!
そういう意識を常に持て、ということよね。
その高校に受かった子達の中での競争に勝つつもりで勉強するのだから
負けるわけないでしょ?
受験終わったからと言って、勉強の手を休めるわけがないでしょ?
つまり、
そういうことなのよ。