昨日は僕のルーティーン人生の中では極めて異質な日であった。
教え子の結婚式に主賓として招かれ、スピーチまでする
という、塾の先生としていつか叶って欲しい夢が実現した日であった。
コロナ禍ということもあって、会社関係の方はほぼゼロ。
社内ルールで完全リモートワークとなっている以上、まあ、当然なのかもね。
ということで、披露宴には大学の学部の友人や部活の同期がほとんどだった。
ゴリゴリの体育会系アメフト部ということもあり、披露宴は体育会系のノリそのもの。
「よおっ!!!」
「可愛いっ!!」
とか、なんだか熱い掛け声が飛び交う披露宴だった笑
場所もディズニーランドのアンバサダーホテルという、これまた僕にとっては異質な空間。
途中、ミッキーやミニーが登場し、新郎新婦を祝福したりしてね。
でも、その披露宴の中心にいるのは松江っ子という…笑
27歳になった松江っ子は、
当時の面影はもちろんあるものの、社会に出て4年が経ち、いろいろな経験を積んだ逞しい青年の顔になっていた。
僕は学部の友人達と同じテーブルだったのだが、
彼らと話すと、僕が知らない松江っ子を知っていて
みんな笑い合いながらも温かい目で松江っ子を祝福していた。
当たり前だが、彼らは僕の知らない松江っ子を知っているのだ。
式が始まってすぐに僕はスピーチをした。
僕が話したのは2点。
1つ目は、会場のみんなが知らないであろう、中学生の時の松江っ子エピソード。
でも、
それは今も変わらず彼の中にあることで、
「やっぱり昔からそういう奴だったんだなー」
と、会場のみんなも大いに笑ってくれた。
そして2つ目。
晴れて家族を持つ松江っ子に対して、僕は
「塾の先生として最後の授業をするよ」
と言って話し始めた。
松江っ子の方を向き、
「○○、問題だ。夫婦生活を楽しく送るために1番大事なものはなんだと思う?答えてみな♫」
笑う会場の友人達。
驚く新郎松江っ子♫
結婚式の披露宴という場ではあったが、
あの瞬間、あの場所には確かに松江塾があった。
もう何年も前に毎日のようにその子が経験していた松江塾での僕の授業。
「ほら、どーした?答えは?」
戸惑う新郎
あの当時と同じだ。
ニヤニヤはにかみながら、困りながらも考えるあの顔。
変わってなかった♫
そして数秒後
「○○、そうだ♫正解。大丈夫。心で伝わってきたよ笑。一番大事なのは…」
と僕のスピーチは再開。
印象に残ったのは、僕が話をしている時、会場の友人達の殆どが僕を目で見ながら頷きながら聞いてくれたことだ。
さすが上智大学卒の面々だよね。人の話を目で聞き、頷きながら聴く。
そんな当たり前のことが体に染み付いてるからこその上智大学なんだろうね。
その後、式はディズニーの色を濃く出しながら、さらに体育会系の楽しい雰囲気も交えながら進んだ。
結果的に3時間を大きく変える、僕の人生の中でも最長時間の披露宴となったが、
時間の長さは全く感じることはなかったよね。
式の途中、定番のスライドが流れた。
赤ちゃんの時から2人の出会いまでをメッセージと音楽に乗せて流すスライド。
僕は何気なく眺めていたのだが、
ある一枚のスライドに一気に涙腺が崩壊しそうなった。
それは
中学受験時代のバスケの試合でのワンカット。
多分、フリースローを打つ直前の写真だと思う。
真剣な目でゴールを見上げ、ボールを持ち、さあ、シュートを打つぞ!という瞬間の松江っ子。
そうだ
僕が毎日教室で見ていたあの真剣な眼差し。
あの会場の中で、僕だけが知る松江っ子の姿がそこにはあったのだ。
人はさまざまな瞬間を積み重ねて成長していく。
周りの人間はその瞬間に少しずつ絡む。
僕は塾の先生として、その子が一番大きく変化成長していく10代の時間を共に過ごす。
勉強を教え、心を鍛え、目標に到達できるよう最善を尽くす。
しかし
それだけではない。
その子の人生にとって、間違いなく「一部」となる僕ら。
その姿、その声、その文字は
間違いなくその子達の人生の一部になるってことを
絶対に忘れてはならない
そう強く思う一日であった。
大地
結婚おめでとう。
来春にはパパになるというサプライズを披露宴でぶっ込んでくるとは笑
でも、友人達は
「うちらも聞いてなかったっす。でも、たぶん言い忘れてただけだと思いますよ。大地ですから♫」
って言ってたよ笑
大地
相変わらずだよな笑
本当に、結婚おめでとう。
そして、素敵な時間をありがとう。