あなたが生まれたあの日あの時
僕は塾で授業をしていた。
授業が終わり、そのまま病院へ駆けつけた。
最初、目がないと思ったのを今でもおぼえている。
分厚い顔の肉に埋もれて力一杯閉じたあなたの目が僕を見てくれたのはそれから何分も経ってからだったね。
あの日から
あなたは僕の愛娘となった。
あの日から今日まであなたが僕の愛娘でなかった日は一日だってない。
今日、成人式の艶やかな振袖を着ているあなたは
なんだかもう
直視できないくらいに可愛く、輝いていた。
あの日から今日まで
ずっと僕の愛娘でいてくれて
ありがとう。
きっとこの先、人生を共に歩く人との日々が始まる時が来るのだろう。
もうその時
あなたの目の中に僕は映っていないのかもしれないね。
でも
僕はこれからもあなたを見続けていく。
あの日から今日まで
そしてこれからも
あなたは僕の世界一可愛い愛娘なのだから。
成人、おめでとう。
今日は晴れて良かった。
ああ、そうそう。
さっき着付けが終わって迎えに行ったとき
「おおー、苦しいぜ」
そう言いながら車に乗って来たあなたが言った
「今日着付けの時にいた中でオデが一番可愛かったな!」
という言葉
バカを言うな
世界で一番可愛いに決まってるだろ笑