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【高校生の国語】毎日「読む」ことを入り口にして「思考」と「想像」までいけ

 

今日の高校生の国語、毎日シリーズはこれだ。

 

 

現代のアメリカでは、富の集中が歴史的水準に達している。連邦準備制度(FRB)が公表する分布会計(Distributional Financial Accounts)の2025年第3四半期データによれば、上位10%の世帯が国全体の家計資産の約68%を保有している。一方、下位50%――およそ17,000万人――の保有資産はわずか2.5%にとどまる。さらに上位1%に絞ると、国富の31.7%を独占しており、これは1989年に統計が整備されて以来、過去最高の水準だ。

不動産を含まない純粋な金融資産――株式や投資信託、債券など――では、集中度はさらに極端になる。上位10%が法人株式・投資信託の87%以上を保有しており、下位50%の保有比率は微々たるものだ。「上位10%が金融資産の70%」という言説は、むしろ実態より控えめな表現といえる。

国際比較ではアメリカの突出ぶりが際立つ。世界不平等データベースによれば、2023年にEU全体の上位10%が個人資産の59.3%を保有していたのに対し、アメリカでは71.2%。これは先進国としてはほぼ最高水準で、南部アフリカ、ラテンアメリカ、湾岸諸国と並ぶ。マッキンゼーの分析では、アメリカの上位1%の平均資産は約1,650万ドルにのぼる一方、下位50%の平均はわずか9,000ドルで、後者は購買力換算で中国の下位50%を下回る水準にある。

格差拡大の主因は、資産価格の上昇とその恩恵が極めて偏って配分される構造にある。富裕層は資産の大部分を株式や投資信託で保有しているため、株価上昇は彼らに不釣り合いに大きな利得をもたらす。2025年第2四半期だけで、上位10%は5兆ドル――日本のGDPを上回る金額――を新たに獲得した。逆に、株式をほとんど保有しない中・低所得層にとって、株価上昇は実感を伴わない出来事にすぎない。

さらに深刻なのは、この不平等が世代を超えて固定化しつつあることだ。資産を持つ世帯はそれを運用して複利的に富を拡大できるが、資産を持たない層は労働所得に依存せざるをえない。労働所得は税負担も相対的に重く、生活費の上昇にも追われがちで、貯蓄や投資に回す余裕が乏しい。結果として、生まれた家庭の経済状況が、その人の生涯所得や資産形成を強く規定する社会へと傾斜しつつある。

この構造を背景に、富裕層への減税や独占的市場支配といった政策・経済構造への批判も強まっている。オックスファムなどの国際NGOは、税制上の優遇措置と独占の野放しが格差拡大の制度的要因だと繰り返し指摘してきた。「機会の平等」という建国以来の理念と、世襲化していく経済的現実との乖離は、現代アメリカにおける最大の政治的・社会的争点の一つとなりつつある。




これに対して内容正誤問題がつく。

365日

とにかく文に触れてほしい。

 

自分の好みの内容かどうかではなく、あらゆるジャンルの文が毎日スマホに届くから。