低学年から高校生まで
全て違うストーリー。
全8日間にわたって続く。
今日はそのストーリーの書き出しを6時間かけて作り上げた。
小学生高学年はこちら。
原田真奈は小学五年生。あと数ヶ月もすれば六年生になる。特に毎日の生活に不満もないし、弟も含め家族は仲が良い。そんな真奈には道を挟んで建つ家に幼なじみがいた。西本咲希。幼稚園の頃から少しおとなっぽいところがある子で、家族も似たような雰囲気を纏う感じだった。
性格は全く違うが、ずっとお互いの家の間にある道路で遊んでいたからか、一緒にいることに何も感じなくなっていた。ただ「ある一点」を除いては。
それは、一度たりとも咲希の家に上がったことがなかったのだ。咲希は真奈の家に来たことはある。何回も。だから真奈も咲希の家に招かれることがあると思っていたが、小五の今になるまでただの一度もその機会がなかったのだ。
これまでそれすらほとんど頭をよぎることはなかった、そんな真奈も咲希に対し、いや、咲希の住む「家」に対しある疑念を持つようになる出来事が起きた。
それは夕方、真奈がいつものように習い事から帰宅する時だった。見慣れぬ二人の男が咲希の家の前に立っており、何やら小声で話していたのだ。咲希の父親の仕事関係の人だろうか。そう思って通り過ぎようとした時、その二人の男は躊躇うことなく咲希の家の玄関の扉を開けた。
普通、チャイムを鳴らしたりするものだろうに、それすらなくいきなりドアを開けたのだ。そして、真奈は見てしまった。初めて見てしまった。これまで一度たりとも見たことがなかった咲希の家の中を。
真奈は最初、自分が何を見たのか理解できなかった。普通、玄関のドアを開けたらそこにあるはずのものが咲希の家にはなかった。いや、あるべきはずのものがなかったのではなく、文字通り、何もなかったのだ。靴箱も、廊下も、何もかもが存在しない、ただの暗い空間が広がっていた。
そしてその男二人は音もなくその何もない扉の向こうに吸い込まれるように消えていった。
真奈は立ち尽くした。心臓が激しく鳴っている。今見たものは何だったのだろう。夢? いや、確かに見た。あの二人の男は、咲希の家の玄関から、どこか別の場所に消えていった。
家に帰っても、真奈は落ち着かなかった。夕食の味もわからなかった。母が「どうしたの?」と心配そうに尋ねてきたが、真奈は「なんでもない」としか答えられなかった。
その夜、真奈は窓から咲希の家を見つめていた。いつもと変わらない、白い壁の普通の家。でも、あの扉の向こうには、何もない空間が広がっている。
その夜、真奈は眠れなかった
みんなに配布したものは縦書き、要約問題付きだ。
楽しんでくれると良い。