例えば目の前の飴。
袋から全部飛び出してしまった。
それを兄弟がそれぞれどんどん集めていく。
「全部で何個あった?」
と子供らに聞く。
子供が幼ければ、一瞬フリーズするかもしれない。
「んー!たくさんある!」
なんて答える子もいるだろう。
そこで
「全部でって言ってるんだから足し算だよ。」
と言ったらどうなるか。
子供は自分の感覚として、一個ずつ数えて全部で幾つになるか、という感覚を手に入れる前に
「全部で、と言われたら足し算」
という回路が正解だと思う。
理解してないのに。
まずそうなる前に、「全部」ってことは全部数えて何個なのか、という経験と理解を手にしないと。
大人はそういう経験を経て足し算という手段を得たのに、
それを忘れ、子供に早く答えを出してもらいたいから
「ほら、まずこっちの13個の飴の数を打ち込んで、その後「+」というボタンを押して、次にそっちの12個の飴の数を打ち込む。そう。「1」と「2」だよ。それでその後「=」を押してごらん。ほら!25って出たでしょ!それが全部の飴の数だよ!」
って教えてるようなもんだ。
これだと、物の数を数えて、合わせて何個なのかという体験がないままよく分からない方法だけを得ることになる。
つまりね
思考できない子
を誕生させちゃうんだよ。