私立高校の無償化などで、わりと早い段階で進学先が決まる子が増えてきた。
公立王国と言われる埼玉でもそれはジワリジワリと目立つようになってきたようだ。
さて、中3の10月あたりに進学する高校が確定したら何が起きるか。
言わずとも分かるだろう。
それは
全く勉強しない空白の数ヶ月間の爆誕
である。
これについては前から繰り返し警鐘を鳴らしている。
10月
11月
12月
1月
2月
3月
仮にこの時点で進路が確定すると
見ての通り、約半年間の「何も勉強しない空白の期間」が発生するのである。
よく聞くのが、
「受験のための勉強をしなくて良くなるから英検の勉強を」
なんて言葉。
するわけがない
のである。
もう、人生のパラダイスなんだから。
ゲーム
もう、やりたい放題に近いだろう。
でも親も甘くなる。
だって、もう進路は確定してるわけだしね。
前から同じことを書いている。
この状況は、
国内予選で半年後に開催されるオリンピック本戦出場を決めたアスリートが、その時点で暴飲暴食をしながら練習をしなくなる半年間
と同じ。
テレビに引っ張りだこ。
CMにも起用され、毎晩のように祝賀パーティー。
「オリンピック出場おめでとうございます!」
と言われ、
夜な夜な「カンパーイ!」を繰り返す。
半年間
連日連夜
夜な夜な
そして半年後
ツヤっと脂の乗った表情と、少し大きくなった身体でオリンピックの開会式に出る。
いよいよ、本戦だ。
その会場には、メダル獲得で一生の生活が保証される、なんていうチャンスを掴もうとしてる他国の選手たちもいる。
世界記録の更新を目指している王者もいる。
そんな本戦会場に、半年間連日連夜、夜な夜な国内予選通過の祝賀パーティーで完乾杯乾杯だったアスリートがいる状態。
もうやる前から負け確定
である。
せっかくの「半年間、本戦に向けてミッチリと鍛える貴重なボーナスタイム」を無駄にする愚行。
でも、本人もコーチも支援者たちも
「まあ、国内予選通過のために大変な練習をやってきたわけだし、多少はゆっくりしても…」
なんて思ったりして。
その気持ちの油断
そのちょっと一息
の結果が、少し張りがなくなった筋肉と、背中やお腹についた「夜な夜な乾杯肉」である。
こうなると何が大変かって、まず練習再開の前に、ついた肉を落とさないといけなくなるんだよ。
余分な肉がついたままでこれまでと同じ練習をすると、負荷のかかり方が違うから怪我するんだよね。
勉強も同じだ。
勉強習慣のコツコツって、1日でも止めると再開しようって思うだけでも大変で、
実際に取り組んでもすぐに手が止まるようになっちゃうんだ。
これは本当にそう。
松江塾の英語の授業がなぜ高校受験レベルに合わせないか。
その答えがここにあるんだよ。
中学の授業
高校入試レベル
と、
4月から始まる高校の授業
このレベル差はマジで大きいから。
あ、今の松江っ子たちはそのレベル差を感じないからね。
逆に
「え?これが高校レベルなの?」
と、拍子抜けするようにレベル設定して今の授業が作られてるから。
てかもう高2レベルか。
つまり、国内予選通過を目指して練習してるんじゃなくて
オリンピック本戦の準決勝や決勝で、世界記録保持者たちと互角にやり合うってレベル設定の中で練習してるんだ。
もう一年以上もね。
その意識とレベル設定なわけで
もう国内予選通過とかはどうでもいいんだよ。
申し訳ないが、相手にならないってこと。
何が言いたいか端的に言うよ。
進学する高校が確定したら、やるべきことは一つ。
高校での学習内容のガッツリ先取りすること。
これに尽きる。