ねえ、聞いてくれる?
うん、どうかしたの。
今日さっきね、駅前のローソンの前を歩いてたら前から黒い車が結構なスピードで走ってきてさ
うんうん、あの道結構狭いよね?
そう!そうなのよ。しかも雨が少し前に上がったばかりで、ちょっとした水たまりがあったのね。
うわぁ、なんか嫌な予感するけど笑
でしょ?私もそう思ったのね。ちょうど車とすれ違うあたりに水たまり・・・
で?どうしたの?やられた?
それがね、その黒い車の運転手、うちの子の担任だったのよ。
あー、あの若いちょっとオラついた先生?
そうそう!その先生、水たまりの数メートル前で私に気づいてね。目がばっちり合ったのよ。
うわ、それやばいやつじゃん。で、どうなったの?
もう絵に描いたような急ブレーキよ。ドラマとかならそのあとで「ガチャーン!」とかぶつかる音がするやつ!
へえへえ、それで?
どうにか水たまりの前で急減速して、笑顔で会釈してすれ違って行ったわよ。あれ、気づかなかったらそのまま水かかってた、絶対に!
先生って、見てないところで人間性出るわよねー。
そうよね。今度保護者会の時に、それとなく言っておかないと。いつか事故起こすわよ、あの先生。
国語力って、これなんだ。
目の前にないことを言語化して、お互いに共通の物事を想像して話をする。
盛り上がる。
話し手も聞き手も、ちゃんとした国語の力がないと会話が成立しない。
「・・・・・なのよ!酷くない?どう思う?」
そう聞かれて
「え?何が?」
と返す人は、周りから人がいなくなっていく。
相手の話を聞くっていうのは、文章を読むのと同じ。
聞いた話を理解するのは、読んだ文章を近いするのと同じ。
質問されて答えるのは、耳か目か、その質問が入ってくる道が違うだけ。
結局、コミュニケーションなんだ。