そもそも、国語の読解問題がよくできるって
どういうことか考えてみて欲しいんだ。
主人公の少年は14歳
軍事学校に在籍して6年目
部活はソトリ部
役職は民電補佐
ポジションは上半佐
来週の日曜日に火水星の軍事学校との練習軟機があるから
それに向けて部内では日々ニフメが行われている。
さあ、あらすじはこんなところだ。
この小説読解問題を
15分で解いてみよう!
無理なのよね。
読解問題がしっかり解けるって、
その前に読まなきゃいけない。
その時に、使われている言葉を知ってないといけない。
さらに書かれているストーリーや対象物について
ある程度知っていて、それをよく知っていればいるほど読み込みは早く深くなる。
ソトリ部を知らない子は、このストーリーに没入できないのよ。
野球部なら分かるのに。
14歳で軍事学校?
そもそも日本なのか?
戦争中?
役職が民電補佐
なに、民電って…
部長なら分かるけど…
そもそも「みんでん」で合ってるの?
練習軟機ってなにー?
なんき?
って読めばいいの?意味は?
国語ができない子は
言葉を知らない
そのストーリーを想像できるだけの知識や経験がない
その書かれている対象物を知らない
つまり
知ってる言葉の世界も
知ってる現実の世界も
経験も
想像も
とにかく狭いんだ。
とくに今の子は、自分の知ってる、興味関心のある情報だけにアクセスできる環境やツールがある。
朝から晩まで自分の好きなゲーム実況の動画だけに没入できる。
だから世界が広がらない。
情報の世界は格段に広くなってるのに。
だから僕の国語の授業はどうしてもあんな感じになるんだよ。
まず言葉によって自分が想定していない、自分の知らない世界や概念
そういうものを噛み砕いて言葉にして目と耳から脳みそに届ける。
それでも相当時間はかかる。
点数を上げる
なんていうのはその先の先
どれがサッカーボールか知らない子に
そもそもサッカーという言葉を初めて聞く子に
チームの主力選手になってもらうまでには
時間はどうしたってかかるでしょ?
それと同じ。
今朝、子供にどんな言葉をかけたか。
子供の国語力
それは誰がいつ伸ばすのか。