中3国語
みんなと一緒に初見の論説文を読み合わせる。
国語の読解解説はいろんな指導法があると思うが
結局のところ国語は「読んで理解し、内容について聞かれたことに答える」ということに尽きる。
2時間の映画を見終わり、出てきたところでマイクを持ったレポーターが
「主人公が挫折した原因は何でしたか?」
「主人公がライバルに勝った時の理由と気持ちは?」
「なぜ主人公はその旅に出る必要があったのですか?」
と、矢継ぎ早に質問をされるような
そんな感覚に近いだろうか。
答えられるためには、まず観ないといけない。
そして内容に没入し、感動し、面白かったと思わないと記憶に残らない。
国語の文章題はそれと同じ。
まず、書いてある内容をしっかりと理解しなければならない。
国語ができない子は、この「読んで理解」という部分が薄い。
だから、問われている内容に答えられない。
映画であれば、途中何度も寝落ちしたり、トイレに席を立ったりしているようなものなのだ。
もしくは間違えて字幕なしの洋画を見てしまったり、とか。
そりゃ、答えられるわけもない。
なぜ内容が分からないか。
語彙が少なかったり、難しい言い回しが自分の中で言い換えられてなかったり
今まで触れたことのない思考を要する内容だったり
論理展開が複雑だったりと
いろんな原因があるだろう。
昨日のテーマは「スマホの即レスの理由と弊害」だった。
内容的には身近だが、筆者の思考や主張は子どもたちには新鮮であり難解。
それを僕がその場で読み、理解し、紐解き、平易にし、言語化して伝える。
筆者の思考や主張をその場で理解し、その内容の濃淡を把握し、濃い部分を中3の理解力に合わせて薄めて伝える。
なるべく具体例も入れながら。
もちろん、これを事前にやっておく時もある。
しかし同時に初見文を目にし、「ん?ここは嫌な言い回しが続くね…うん、うん…、あーなるほど」と、ほぼ同時に思考していくことで
一緒に読み、考えている
という授業が好きだ。
「ここはこーゆーことだよー」
と、少し思考しないと分からない内容を
その時間をすっ飛ばして伝えることで
「そのくらいすぐに分からないといけないのか…」
と思ってしまうよね。
そうなると、そこから前に進めなくなってしまう子も出ちゃう。
だからリアルタイムで、一緒に。
「文を読んで理解する」というのはどういう工程でどんな感じで理解できていくのか
それをリアルに見せ、体感し、感覚を得ていく。
現代文読解にはこれが必要なんだと思う。