その親の心が、これまでの親子関係の中で伝わってなかったからである。
何度も言っているように、想いを伝えるのは「言葉」であり、
その言葉は「目」を通じて相手の頭に入る。
どれだけの想いをどれだけ「目」で伝えてきたか。
僕にとってはコミュニケーションの大前提である「目」だが
驚くくらい、「今まで意識したことがなかった」と言う方が多い。
伝わってないのだ。
何も。
大型ショッピングモールに行って、店頭に立つのお姉さんが「いらっしゃいませー!」って言ってるのと同じ。
あー、なんか言ってるわー
程度のものだ。
それなのに
「お客さんに自分の思いが伝わらない。服が売れない」
と嘆いても仕方ないのではないか?
歩くカップルの前に立ち、足を止めて
目を見て
「今、うちの店でセールやってます。来てくれませんか?あなたに似合うと思うんです!」
と言って返答を待つ。
目を見て。
ここまでやって初めて「想いを伝えた」と言える。
「親の心、子知らず」
なのは、言ってしまえば当たり前。
最初から何も伝わってないのだから
知るわけがないのである。
目は口ほどにものを言う。
日常にいろんな音が溢れている今は
親の言葉はさまざまなメディアから流れる音に負ける。
だからこそ、「目」の重要性は増していく一方なのである。