高校数学において、
進学高御用達の問題集といえばこれ
青チャート
である。
志望校レベルとしては早慶上理と言われているが、
一橋大学のゲラおもこればかり解いていたように思う。
一橋大学は文系大学だが、数学は鬼難しいと言われているので
実際にはどの大学を目指すにせよ青チャートを完璧にマスターすれば数学で困ることはないだろう。
と、
こういうゴール設定、レベル設定のためか
多くの進学校で配布される青チャート
多くの「上を目指す」高校生達も
「よし!青チャを完璧にするぞ!」
という思いで取り組みだす。
…
……
そして、心をバキバキに折られて挫折していく
これが現実である。
勘違いされがちだが、
難易度の高い問題集というのは、
基礎レベルの問題集に比べて「山が高い」のではない。
どのレベルの問題集でも
例題→類題→発展
という構成になっているから、その一冊で基礎から積み上げられると思いがちだが、
実際には「網羅」の概念が違う。
つまり
多くの人が思う感じはこれ
その問題集に載っている例題や基礎的な類題からしっかりやれば、高い山が作れると思うのだろう。
しかし青チャートの現実はこれ
青チャートだけに、青い線で書いてみた。
僕は私立文系大学に進学したわけだから、この図式の感覚を経験すらしたことはない。
しかし今、多くの塾長達の話を総合するとこんな感じ。
言語化すると
「青チャートに手を出してなんとかなるのは、偏差値70の高校の上位2割」
らしい。
つまり、筋肉ムキムキマッチョが集うトレーニングジムにある、「超ハードな筋トレマシーン」みたいなものだろうか。
であれば、例えば埼玉や東京のように上位高校専用の入試問題で9割、8割後半を取るような子達だけが手を出して良い、という代物だということだ。
これを「そのレベルの高校に受かった」というだけで当たり前のように手を出す高校生達。
しかし
現実には数学は60点台、50点台で合格してるわけだから…
そもそもそんな「超モンスターマシン」での筋トレなんて無理なのだ。
ものには「順番」というものがある。
登山経験なんてせいぜい学校の遠足程度しか経験がない子達が、いきなり3000メートル級の山になんて登れない。
だからこの赤い矢印の部分をまずしっかりと作っていかないと。
だから松江塾では高校入試後に「白チャート」に取り組んでもらう。
この緑の部分を完璧に。
そうすれば、その上に青チャートの一番重い部分を載せても崩れないんだ。
勉強は全て、心が折れたら終わり。
挫折
である。
難関大を目指すなら青チャート
これは間違ってはいない。
しかし
偏差値70の高校に合格する子達のほとんど全てが
青チャートに手を出していいレベルにはない。
そりゃそうだ。
偏差値70は、中学数学での話なんだから。
だから、まずは基礎固め。
心折れないレベルで基礎固め。
やはり、どの科目でも同じだってことよね。