大学生時代のことだ。
僕は会計士を目指してダブルスクールをしていた。
通っていた専門学校は池袋にあり、
そこの隣に個人でやっている小さなカフェがあったんだ。
そこの女性店主、当時50歳くらいの人だったかな。
人生、あれこれ経験してきて
女手一つで子供2人を育て、そして池袋にカフェをオープン。
まあ、今思えばかなりのやり手だったと思う。
休憩がてら僕はそのカフェによく行き、その女性店主と仲良くなった。
そしてあれこれ話すようになって
こんなことを言われたんだ。
「あなたは勉強できるんだろうね。それは凄く素晴らしいし、誇っていい。でも、これだけは覚えておいた方がいいよ。男はね、実際に経験した者には勝てないってこと。」
これは未だにその場面すら覚えていはくらい衝撃を受けたんだ。
勉強もいいけど、男ならまず何事もやってみろよ、お坊ちゃん♬
そう言われたんだと思った。
あの日から、僕の中で何かが変わったんだと思う。
別に当時、その日を境になんでもやってみたとか
そういう記憶はないよ。
でも、今だに何か「躊躇」のようなものが自分の中に芽生えた時は
あの時のあの場面が頭の中に出てくるんだよね。
実際に経験したことがある
これ、誰だって簡単にイメージできるはずなんだよ。
何かについて話した時に
「あー、それやったことありますよ」
って言われること。
自分はやったことがないとして。
言ってるだけで、やったことがない自分
やったことがある相手
もう、その瞬間に「負け」だよね。
塾運営において、僕は負けたくないんだ。
絶対に。
だから「何それやったことない」ということは極力排除していきたい。
そう思うと、割となんでもできちゃうんだ。
もちろん、ビビりまくってるよ?
でも、負けるよりはマシ。