水曜日と木曜日、僕は中学部の3コマ目は授業がない。
特に個別指導などのリクエストがなければ、最近では歩数を稼ぐために塾の周りをウロウロ歩く事にしている。
だから今日もウロウロしてきたのだが
近所の公園の前を通りかかった時、
そこで野球の素振りをしている子がいた。
体格的に高校生だと思う。
公園の灯りに照らされ、その体からは白い湯気が出ていた。
身体を思い切り低く沈め、小さい声と共にバットをふる。
もう何時間くらいやっているのか
通りかかっただけなので分からないが、
通り過ぎてからもバットの音は何回か聴こえてきた。
夜の9時過ぎ。
きっと今日も部活はあったのだろう。
しかしそんな日も夜な夜な公園でバットを振る。
ライバルがいるのか
レギュラーを勝ち取りたいのか。
理由は分かるはずもないが、
その姿から感じるものは一つ。
毎日の蓄積が己を伸ばすことを信じて疑わない
名前も知らない。
暗くて顔も分からないが
その姿から僕は大いに力をもらうことができた♫
今日も良い日だ。