昨日、小5の授業で「芋づる式に」という言葉を使った。
何かの説明の時にね。
そしたら、生徒達の目が若干「スン」ってなった。
長いことこの仕事をしていると、自分の発した言葉が生徒達の脳みそに届いているかどうかが分かるようになる。
表情とか、教室全体の空気とかでね。
昨日もそうだったけど、そういう時は塾講師としてはチャンスなんだよね。
だって、みんなを大きく成長させることができる瞬間ってことだから。
「芋づる式って言葉の意味、分からない人やそんな言葉聞いたことないって人、手をあげてごらん」
僕はこんな感じで聞いたんだ。
こういう時も、質問の中に入れる項目を一つにしない方がいいんだよね。
別にその言葉の意味を知らない子を炙り出してやろうなんてつもりもないからさ。
んで、手を挙げたのは、
ほぼ全員
だったわけよ。
だから説明したよね、「みんな芋掘り行ったことあるよねー、でさー」って。
生徒達に新しい言葉を教えるときはね、なるべくその言葉を使ったシチュエーションを多く伝えてあげたほうがいいよね。
どれでしっくりハマるかは一人一人違うからさ。
で、3分くらいでその時間は終わったのね。
その後夜になって、中2の授業になり、
「ね?ほら後置修飾の文っていうのは日本語の雰囲気が全部同じになるから、そこの土台さえ作っておけば後は芋づる式にできるように…」
って言った瞬間、中2の何人かの目が「スン」ってなったんだよ!!!
それまで後置修飾の授業は目をキラキラさせて受けていた子達の目が、
「芋づる式に…」
って言葉の時に「スン」って!!!
まさかな、と思って
「ねえ、もしかして芋づる式って言葉、意味が分からないとか、初めて聞いたよーって人、手を挙げてごらん…」
恐る恐る聞くと、まー挙がる挙がる笑
言葉を知らないというのは、何かを学ぶ時には致命的な差を生む
「こうやればノッチラコットできるでしょ?ね?簡単に誰だってノッチラコットできるじゃん!」
ノッチラコットって何?
って思うよね?
勉強のできない子、人の話を聞かない子はこうやって相手の発する言葉の中に
ノッチラコット
がたくさんあるんだよ。
子供は家庭内の会話で一番賢くなるんだ。
子供に向けて発する言葉は、常に子供を賢く成長させる大切な教材なのである。
語彙に溢れた会話をしよう
そして、子供の顔が「スン」ってなる瞬間を見逃さずにいこう。
その度に会話を止めて、
「今言った○○って言葉の意味分かる?」
って聞いてあげてね。
「分からない!」って言ったら教えてあげて、例えばこう使うんだよって、沢山の例文を並べてあげる。
「分かる!」って言ったら「凄いじゃん!」って言語化してあげて、
「じゃあどんな感じで使う?」
って言っていくつか例文を言わせてあげる。
その手間を惜しまないように。
そしたら子供は勝手に勝手に賢くなるから。