初恋 島崎藤村
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃を
君が情に酌みしかな
林檎畑の樹の下に
おのづからなる細道は
誰が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ
今週の小4国語の音読課題である。
日本語の美しい七五調を堪能してもらいたい。
ある程度スラスラと読めるようになった時
保護者の方は意味を教えてあげてほしい。
口語訳なんてネットにいくらでも転がってるからさ。
小4の、まだ声変わりをしていない可愛らしい声で
スラスラと読み上げる「初恋」の音源は
子育ての貴重な記録としても価値があるはずだ。
いいな
羨ましい。