例えばテニス。
高校で取り組むのは「硬式テニス」だ。
ボールはあの黄色いやつで、ラケットも大きい。
フォアとバックは同じ面を使う。
でも、中学では「軟式テニス」をやる。
ボールはプニプニのもので、ラケットも違うし、両面を使う。
同じテニスだと思っていると、その違いは想像以上に大きいのではないか。
これ、勉強においてはもっとその違いは大きい。
「同じ数学でしょ?」
「英語は単語が増えるだけでしょ?」
そんな感覚で進んでいくと
あっという間に撃沈だ。
大袈裟でもなんでもなく。
高校入試は軟式テニスで行われるから、
軟式テニスの練習に心血を注ぐのは理解できる。
しかし
「高校に行ったら硬式テニスになるんだよ」
という知識は持たせておくべきだ。
それを
「軟式テニスさえできればいいのだ!」
と言い、硬式テニスの存在を全く伝えないまま
「あとは頑張って!」
と送り出すことは
指導者としてどうかと思う。
まあ、「高校に受かりさえすればいい」と考える生徒も親もいるから
需要と供給は成り立ってるんだろうけどね。